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小室さんは大学では教育学を学ばれていたそうですが、フォトグラファーを目指したのはいつごろからなのでしょうか。
僕の場合は高校時代からフォトグラファー志望でした。高校時代の英語の教科書に、アラスカで活動されていた写真家の星野道夫さんの英文が掲載されていました。その文章と、添えられていた写真が当時の自分では見たこともないもので衝撃でした。そして憧れの星野さんと同じ景色を見たいと強く思ったんですね。
ですので大学進学は何を勉強したいではなく、北海道内でアラスカと提携を結んでいることを優先して選びました。実際にアラスカへも1年ほど留学をし、星野さんと同じ景色を生で見られて、高校時代から追ってきた目標を達成したとき、じゃあ次に何をやろうかと考えたんです。ここまで星野さんを追ってきたのだから、この後も追い続けてみようと決意し、フォトグラファーを志望しました。
その後は資金を貯めるために飲食業のアルバイトを続けて、目標額に達してすぐに三景スタジオへ就職しました。
数ある写真スタジオから、三景スタジオを選んだ理由はありますか?
当時は強い思いがあって三景を選んだというわけではなかったですね。札幌で未経験からのフォトグラファー募集をしているスタジオを探したら三景だったというのが応募のきっかけです。
アラスカで風景写真を撮っていた星野さんに憧れていたこともあり、元々は風景写真家を志望していたため、しっかりと人物を撮影するというのは、三景スタジオに入社してからが初めての経験でした。ですがやってみると、これが本当に楽しくて。カメラの仕事ができて、しかも人に感動をしてもらえる日々に、どんどんのめり込んでいきました。
人物を撮影するからこそのやりがいを感じていったということでしょうか。
そうですね。ホームページに掲載されている僕の写真を見てお客様が来店してくれる。写真を撮影する空間としてのスタジオの空気感で感動してくれて、そして自分の写真を見て感動してくれる。そういった「感動を与えられた瞬間」は何回あっても嬉しいですし、この仕事いいな、やりがいあるなって思うところですね。
aim原宿店では主にウェディングフォトと成人式写真の撮影をされていますが、それぞれへのこだわりなどありますでしょうか。
ウェディングフォトを撮影するときは、やはり2人の空間を大切にしています。
ウェディングフォトも1つの結婚式の形です。単純な撮影の空間というだけでなく、お2人が結婚に至るまでに歩んできた道のり。一瞬の撮影で終わるのではなく、お2人が出会ってから、この写真を撮影するまでの喜びも楽しさも、そして悲しみまで含めた人生を振り返りながら、撮影の時間を過ごしていただくことを意識しています。
それでは成人式写真はいかがでしょうか。
aimの成人式写真は、見ていただければわかるのですが、本当に「ファッション」へこだわり撮影をしています。既存の成人式写真にとらわれない、そもそも同じ土俵では戦っていないですね。被写体であるお客様にどれだけ喜んでいただけるか、そのためにオシャレさやかわいさをひたすら追求し続けています。
ホームページに掲載されている写真を好きになってくださり、そこに写っているモデルさんそのままに、自分がそうなれる、そのまま当てはまっているクオリティを求めて来店されます。その期待を裏切らないことはもちろん、「モデルさんになれる」という経験をしていただけるような空間づくりにも力を入れています。
ホームページに掲載されている広告写真の多くが、小室さんの撮影によるものとのことで。広告写真の撮影へのこだわりもお聞かせください。
確かに、ホームページの広告写真の7割は僕が担当せさてもらっています。広告撮影はやはりチームであることを重視して臨んでいます。フォトグラファー、ヘアメイクさん、ディレクション担当の方、モデルさん、それぞれが「撮りたいもの」を持っていますし、こだわりもあります。単純にその折衷案で撮影するのではなく、どんどん欲張って全部を出し切れるようにしたい。
そのためには結局準備がすべてですね。ライティングや衣装、画角、ポージングを徹底的にシミュレーションしておく。そうしておかないと、当日にプラスアルファの、100%以上のものが生まれてこないんです。事前に準備を徹底し、当日さらにその上をいく。チームで同じ思いを持ち続けることで、クオリティの高い広告写真が撮影できます。
元々札幌店に勤務されていた小室さんですが、原宿店への転属は希望されてのことだったのでしょうか。
会社からの要請ではありましたが、僕が行くのだろうなという予感はありました。
原宿店を担当されていたフォトグラファーの方が退職されたタイミングで、オファーをもらった際にはすでに覚悟は決まっていました。自分自身のチャレンジだし、チャンスにもなる。
実際、広告撮影を担当させてもらう機会が増えたのも、原宿店へ転勤してからでした。お客様を被写体としての撮影は、やはりお客様が主体になります。ですが広告撮影では、自分自身の作品に向き合うという意味合いも強いです。これは大きな変化でした。その広告写真を見た企業さんなど、外部からの仕事もたくさんいただけるようになりました。
広告写真に携わることで、どんどん自分の仕事の範疇が広がる、それに伴い評価もされていく。やはり環境が変わったことでの相乗効果で、ますます成長していけている感覚があります。
三景スタジオ内で現在取り組んでいること、目指していることなどはありますか。
現在ちょうど取り組んでいることですが、新しく「三景キャンプ」というものを僕が提案しました。三景に入社されたフォトグラファーの方は、未経験から約4~6ヵ月で赤ちゃんとお子さんの写真撮影の社内ライセンスを取得するのが基本でした。それを約1ヵ月で取っちゃおうという教育システムが「三景キャンプ」です。
いまはあくまで社内研修ですが、これをどんどん浸透・発展させていって、ゆくゆくは専門学校にできたらいいなって僕は思っています。学校を卒業すれば、もうそのまま三景のフォトグラファーとして採用できるような体制ですね。フリーで活動されているフォトグラファーの方に学びに来て、うちとの繋がりをもってもらうのも面白そうです。
どんどん教育体制を整えていきたいと。
そうですね。ありがたいことにたくさんの依頼をいただくので、フォトグラファーがどうしても足りていない状態です。フォトグラファーが増えないと、僕自身がやりたいこともできない…という気持ちもあります。
三景では未経験でフォトグラファーになれる教育システムはある程度確立されていますが、その精度やレベル感も統一できたらいいなと思っています。僕はフォトグラファーのリーダーを任せてもらっているんですが、後輩たちがとにかくかわくて仕方ないんです。先生と生徒みたいな関係で、愛情をもって育成をしているつもりでも、どうしてもついてこれなくなってしまう子もいて。せっかくフォトグラファーになりたいと三景に入社してくださったのだから、そういう悲しい思いはさせたくないので、どんどん改善をしていきたいです。
僕自身、入社当時なかなか言いたくても言えないことがって苦労した経験もあるので、風通しがよく、しっかり学べて、みんなが楽しく働ける環境づくりに取り組んでいきたいですね。
最後に、これからフォトグラファーを目指す方へのメッセージをお願いいたします。
フォトグラファーをやりたいと思っても、写真が好きというだけではやっていけない瞬間は必ず出てくると思っています。それを超えるためには、やはり努力は必要ですし、甘い世界ではないというのは事実としてお伝えしたいです。
ですがその努力のための手伝いを僕たちは絶対に惜しまないですし、本気でフォトグラファーを目指している方のチャレンジを全力で応援したいです。三景スタジオの教育体制もどんどん整えていきますので、ぜひ未来の仲間になってくれたら嬉しいです。
ありがとうございました!
活躍中のフォトグラファーのほとんどが、カメラの知識もスキルもない、未経験からスタートしているという三景スタジオグループ。勉強すれば身につく知識よりも、お客様と心から楽しく、笑い合いながら撮影をしたいと思える、フォトグラファーの「適性」を重視して採用。
未経験から約半年という最短距離でフォトグラファーになれる可能性を持った三景スタジオに、監修協力をしてもらいました。
aim原宿店 小室さん
三景スタジオグループのブランドの中でも、写真のクリエイティブを追求する「aim」の原宿店にて、トップフォトグラファーとして活躍する小室さん。その洗練された美しい写真の数々は、三景スタジオを象徴する1枚として、度々ホームページのトップを飾ってきました。
三景スタジオのフォトグラファーの中でも、まさにトップレベルといえる小室さんの「写真は趣味であり仕事である」というクリエイティブを追求するアーティストとしての姿勢、そして三景スタジオへの想いをインタビューしました。